Topics 平成20年(2008年) 岩手・宮城内陸地震 (in Japanese) ✏ 2008/06/14 掲載
●赤色は研究者向けにまとめられたコンテンツです。
概要 背景 現在の地震活動 地震活動の特徴 メカニズム解 地震波 強震動 震源過程 断層モデル 地殻変動 関連リンク コンテンツ一覧

█ 背景

は研究者向けにまとめられたコンテンツです。
█ 過去の地震活動

   過去,今回の地震の震源域周辺では,1896年陸羽地震 (M 7.2),1914年秋田仙北地震 (M 7.1), 1962年宮城県北部地震 (M 6.5) などが発生しています。 震源域の北部は通常の地震活動の比較的高い場所に位置しています。

歴史地震
歴史地震の震央位置 (理科年表, 丸善による) を橙六角で示します。 は本震震央, はHi-netによる余震分布, は気象庁一元化処理による1997年10月から2008年6月までの震央を示します。 は活断層, は火山 (火山の事典,朝倉書店) の位置を表します。


   1997年10月1日から2008年6月13日までに岩手・宮城内陸の深さ20km以浅で発生したマグニチュード (M)1以上の地震の震央分布と今回の地震の余震域周辺(赤枠内)におけるM-T図です。 黄色い丸()はM4以上の地震の震央位置を表します。 参考として,2008年6月14日に発生した本震(M7.2)の位置を星印(), それ以外のM4 以上の地震の震央を橙色の丸()で示しています。 今回の地震の震源域の北東側(岩手県側)では,これまでもやや活発な地震活動が観測されており, 本震の北約10kmの場所では, 1999年4月19日に M4.5 2000年2月11日にM4.9 の地震が発生しています。 いずれの地震も,今回の本震と同じ,西北西−東南東方向に圧力軸を持つ逆断層型でした。 一方,図から,震源域の南西側(宮城県側)は,普段の地震活動はかなり低調だったことが分かります。

震央分布


█ 過去のMT解分布




█ 速度構造

○ 深さ5〜20kmにおけるP波・S波速度パーターベーション(水平断面)
   三次元速度構造はMatsubara et al. (2008)による。 黒点は,各深さの±2.5kmの範囲で発生した地震の震源の位置(2008年6月14〜16日)を示す。 ここに示した震源は,防災科研で手動読取した検測値を用い,三次元速度構造を考慮して再決定した結果である。
   深さ5kmや10kmの速度パーターベーション分布から,本震は低速度領域に囲まれた高速度領域で発生したことがわかる。 周囲の低速度領域内での塑性変形により生じた歪が高速度領域において蓄積され,大きな地震の発生に結びついた可能性がある。 余震は,北北東ー南南西方向に伸びて分布しているが,本震の北東側と鳴子付近の低速度領域に挟まれた領域内で起きており, これらの低速度領域を越えて広がってはいない。
   余震域の深さ10km付近では,1Hz前後のやや低周波が卓越する地震(最大M4.6)が発生している。 これらの地震の東側には低速度領域が存在する(深さ5, 10km)。 また,鳴子の北東5〜10km付近の余震域内では, 深さが10km以浅において卓越周波数が1Hz前後でM2クラスの低周波地震が発生している。 これらの低周波地震の南側にも低速度領域が存在する(深さ5km)。

余震活動中に見られる低周波卓越の地震


● 深さ5km
深さ5km


● 深さ10km
深さ10km


● 深さ15km
深さ15km


● 深さ20km
深さ20km


○ 北緯38.8˚〜39.2˚におけるP波速度パーターベーション・VP/VS構造(東西断面)

   三次元速度構造はMatsubara et al. (2008)による。 黒点は,各緯度の±0.05˚の範囲で発生した地震の震源の位置 (2008年6月14〜16日; 手動検測後に三次元速度構造を用いて再決定した結果) を示す。 本震(EF断面の赤☆)は高速度領域内で発生したことがわかる。 余震は,主に速度の中庸な領域から高速度な領域で多く発生している。

● 東西断面
東西断面

█ 関連論文

✎ Matsubara, M., K. Obara, and K. Kasahara (2008), Three-dimensional P-and S-wave velocity structures beneath the Japan Is lands obtained by high-density seismic stations by seismic tomography, Tectonophysics, 454, 86-103, doi:10.1016/j.tecto.2008.04.016.

✎ Matsubara, M., N. Hirata, H. Sato, and S. Sakai (2004), Lower crustal fluid distribution in the northeastern Japan arc revealed by high resolution 3D seismic tomography. Tectonophysics 388, 33-45. doi:10.1016/j.tecto.2004.07.046.

✎ Sato, H., N. Hirata, T. Iwasaki, M. Matsubara, and T. Ikawa (2002), Deep seismic reflection profiling across the Ou Backbone range, northern Honshu Island, Japan, Tectonophysics 355, 41-52. doi:10.1016/S0040-1951(02)00133-6




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