プレスリリース 「浅間山の9 月23 日の噴火に伴う傾斜変化」(PDF)

連続波形画像
嬬恋観測点連続波形画像 振幅縮小版


9月23日19時44分ごろ、群馬・長野県境の浅間山で中規模の噴火がありましましたが、防災科研Hi-netでは、9月1日の噴火時と同様に、半径100km以上の範囲で震動波形が観測されました。浅間山に最も近い群馬県嬬恋観測点では、約1秒に卓越した低周波の波動が観測されていますが、9月1日に観測された高周波成分があまり見られないことから、大きな爆音は伴っていないものと考えられます。また、浅間山を取り囲む観測点では、P波初動がすべてUPになっており、ほかの観測点でもすべて同様であることから、爆発震源型のメカニズムであることが考えられます。


図1 浅間山の位置と、周辺のHi-net観測点









9月1日20時02分ごろ、群馬・長野県境の浅間山(図1)が噴火しましたが、防災科研Hi-netでは、浅間山から半径100km以上の範囲で、噴火時の震動波形が観測されました。嬬恋観測点で記録された連続波形画像では、20時02分(上から3本目のトレース)から、噴火時の震動波形が見られますが、低周波数成分(ややゆっくりした揺れ)に卓越しているのが特徴です。浅間山に最も近い群馬県嬬恋観測点では、10分間以上も震動が継続していました。 なお、20時09分から出現している震動波形は、20時07分頃に奄美大島近海で発生したM4.9の地震によるものです。


嬬恋観測点における波形を拡大してみると(図4)、20時02分12秒ごろから20秒間は低周波の波群が見られるのに対して、その後にやや高周波の細かな震動波形が記録されていますが、この高周波数成分の震動はおそらく噴火時の爆発音によるものと考えられます。



図4 嬬恋観測点での噴火による振動波形



図5は、左上の原点を噴火の時刻とし、縦軸に距離、横軸に噴火時からの経過時間を取り、浅間山から北東方向に約130kmの距離までの間にある観測点の記録を並べたものです。図には、音波が伝わる時刻を示す直線を書き入れてありますが、125km遠方の只見観測点まで噴火時の音波が到達しているのがわかります。また、水上観測点の記録には、最初の音波の到達の約20秒後にも振動が記録されています。これは付近の山からのエコー(山びこ)なのかも知れません。


図5 浅間山北東側観測点の記録


詳しくは、気象庁の火山情報を参照してください。